スペイン語

スペイン語のススメ

Class of 2016のPonです。IESEでのスペイン語学習機会についての基礎情報はこちらの通りですが、ここでは、スペイン語の勉強方法とやっておいてよかったと思った瞬間について書きたいと思います。

1.   勉強方法

スペイン語をスペイン語で習うというのがこちらの教育の常套手段になるのですが、私にはゼロベースでは到底無理と思ったので、合格後出国前にある程度学習を進めておきました。具体的には、2か月程度勉強しスペイン語4級を取得しました(6級-1級があります)。文法はかなり荒めながら全体的に一度概観した形です。その上で、バルセロナに早めに入り、3週間ほど当地の語学学校で会話中心に学習しました。こちらについては、IESEのBSPと異なり、日常会話中心でした。

日本での文法学習はやっておいて本当に良かったです。IESE入学後、言語の類似性からスペイン語習得が早いはずの同じクラスの欧米人にも少なくとも文法力・語彙力では全く劣ることなく、1年間貯金となりました(日本人が元々文法に強いというのもあるとは思います)。バルセロナの語学学校は10人クラスだったのですが、日本人同級生の1人がグアテマラに通った語学学校だと似たような費用感でマンツーマンと聞いていますので、そうしていれば更に効果が上がっていたかもしれません。

IESE入学後は、試験直前にまとめて試験範囲を勉強する以外になかなか時間が取りづらいのですが、飲み会等でスペイン語をなるべく使ってみたり、試験休みに旅行する際に、補助教材を印刷して移動時間に眺める等もしています。

2.   やっておいて良かったと思った瞬間

a)    苦労を共にできる友達が増える

1年間固定のチーム8人、同じセクションでずっと一緒に授業を受ける72人以外に友達が増えました。スペイン語はオプショナルということでドロップアウトする人も少なくないのですが、私がクラスを共にしていたメンバーは、概ね皆粘り強く毎回のレベルアップ試験をパスし、1年間一緒にやり抜いたという苦労を共にした貴重な仲間になりました。ケースコンペ、クラブ等繋がりをクラス外で作る方法は色々ありますが、スペイン語学習も貴重な手段となりました。

b)    ジョブオポチュニティが増える

夏のインターンシップをスペインあるいはスペイン語圏で行おうとすると、現実的にはスペイン語が必要になるケースが殆どです。但し会社からの要求レベルには幾分か幅があり、上級と言われると私は到底手が届かないレベルですが、英語+中級スペイン語と言われると何とかならないこともないレベルです。BSPで学ぶスペイン語はビジネス向けなので、インタビュー向けにも役立つことはままありますし、事前に対策すれば少なくともインタビュー段階では対応は不可能ではなかったです。結局、色んな事情で、スペインでのインターンシップは断念することになりましたが、スペイン語の地理的なカバー範囲を考えると、スペイン語はジョブオポチュニティに結びつく大きな可能性を秘めていると感じました。仮に、日本企業だとしても、スペインやラテンアメリカとコネクションがある企業に参画するのならば、ビジネス中心のスペイン語を学んできているということで、大きなアドバンテージになり得るでしょう。

c)     ネイティブに喜ばれる(地元になじめる)

まだまだ拙いながらも、スペイン語で喋ってみると、ネイティブのスペインや中南米からの同級生が喜んでくれ、時に教えてくれます。これは、日本語を喋る外国人がいると親近感を感じて応援したくなる日本人としての私たちの感情と同じかもしれません。これは学校外でも同様で、レストランの店員さんに笑顔が出ることもありますし、はたまたカンプ・ノウ(FCバルセロナのホームスタジアム)で試合観戦している時に隣のスペイン人がご機嫌になってビールを奢ってくれるなんてこともありました。

d)    生活の不便さが減る

ビジネス向けスペイン語を学習することになるとはいえ、生活面でもメリットは様々です。バルセロナでは、英語表記は殆どなく、スペイン語かカタルーニャ語、あるいは併記になります。英語を話せる人も決して多いとは言えないです。居住権の更新、急なトラブルへの対応(地味なところでは、IESE支給のリュックサックに物を詰めすぎてファスナーが壊れた時の修理依頼等)等、避けては通れない事態にも、一定レベルのスペイン語は自分を助けてくれます。

ドロップが許容されているということで、現実的にはMBAカリキュラムとの兼ね合いもあり実は半分以上の1年生がドロップしているスペイン語ですが、このように色んなメリットがあるので、スペイン語圏に住むという貴重な機会を活かして勉強し続けるのも一つの選択肢だと思います。私自身、ネイティブの音速スペイン語はまだ全然わからないし語彙も全然足りないので、2年生になっても可能な限り継続して向上したいと考えています。

関連記事

Coffee Chat

最近の記事
おすすめ記事
  1. “Multiplication, Not Addition”: Career Competitive Strategy – Interview with Shigeki Uchihashi of JERA Americas

  2. 『足し算ではなく掛け算』で捉えるキャリア競争戦略 JERA Americas 内橋さんインタビュー

  3. アフリカ発展の”土台”を作り、世界を変える-エチオピア 電動モビリティスタートアップ・Dodai Group, Inc CEO 佐々木さんインタビュー

  1. 2年制 VS 1年生: 2年生をどう過ごすか?-Take ownership of your destiny-

  2. ケースコンペティション (1): 世界の価値観の多様さを痛感

  3. IESE Case Method(1/2) 概要編

TOP