今回はIESEの教授についてお話ししたいと思います。
IESEでは入学時に8〜9人のチームを組み、その後1年間日々のケース準備やチームアサイメント等を通じて苦楽を共にします。実はそのチームにもう一人加わる人物がいて、それが教授です。各チームに一人ずつ教授がメンターとして割り振られ、自身のキャリアや大学生活での悩み事など良き相談相手になってくれます。私たちのメンターはKate BaraszというIESEに来て2年目のMarketingの教授で、1学期のMarketingのクラスを受けもつ教授でもありました。Kateとは何度かランチをしたり、彼女の家に招かれてホームパーティーをしたりする中で私たちチームにとってとても身近な存在になりました。
実はクラスメイトからKateがメンターである事をとても羨ましがれています。と言うのも、彼女の教えるMarketingの授業は例え月曜の1限であろうとクラスを惹きつける人気授業で、彼女の人柄も手伝って多くのクラスメイトから慕われていたからです。事実、彼女はBest 40 Under 40 Professorsと呼ばれる賞を見事に受賞しました!この賞は、世界中のビジネススクールから若く優秀な教授を選ぶもので、学生からの投票をもとに決められています。IESEからはKateの他にInésという教授が受賞しました。IESEでは、こうした教授の授業を受ける機会があり、非常に恵まれた環境にいる事を再認識しました。
少し話は逸れましたが、メンター以外にも教授と親睦を深める場所は多くあります。クラスで飲みに行く時に教授に声をかけたり、教授同士が協力してチャリティイベントを企画したり、BoW(Bar of the Week)と呼ばれる飲み会で教授も一緒にクラブに繰り出したりするなど、IESEでは生徒教授の垣根を越えて良い関係が構築できる機会にあふれています。クラスの外でも、むしろクラスの外の方が教授と仲を深める機会は多いのではないでしょうか。
教授企画のチャリティイベント
BoWでクラブに来た教授
Multicultiで一緒に踊る教授
IESEに来るまでは、大学の教授との繋がりなんて正直クラスでの付き合いくらいだろうと思っていましたが、IESEの環境は嬉しい誤算でした。教授と繋がるメリットは人により様々ですが、起業アイディアをぶつけフィードバックをもらったり、インターンシップ先の会社を紹介してもらったり等かなり実利のある例もあります。こうした教授とのつながりはIESEに来て良かったなと思うことのひとつです。
最後に、IESEの仕組みについても少し触れておきたいと思います。IESEはケーススタディを中心にカリキュラムが組まれており、間違いを恐れずに言えばケースを活かすも殺すも教授の腕に寄る部分が大きいです。こうした背景もありIESEは教授陣のティーチングスキルを重要視しています。例えば、1年に何度か教授自ら他の授業を見学することが奨励されていたり、生徒が教授を評価する機会が設けられていたりして、一定の緊張感が教授から伝わってきます。また、IESEのケースは古いものもありますが(古いから必ずしも悪いと言うわけでもありませんが、新しいケースを学びたいという要望は一定数あります)、一部のケースは時代の流れを汲み新しいものに入れ替えるなど、教授側が学生からのフィードバックを授業やプロジェクトなどに反映させています。こうした仕組みも手伝って、個人的な授業全体の満足度は高かったです。
今年一年、クラス内外を含めいろいろな場面で教授との関わりがありました。今度はどんな教授に出会えるか、今からとても楽しみにしています。