IESEの特徴

COVID-19の影響を受けた1年目を振り返って

5月末、Class of 2021は1年目の授業を終えました。インテンシブな授業で非常に充実した1年間でした。20年3月頃から、スペインがCOVID-19の影響を大きく受けたことにより、IESEもまた、授業の形を大きく変えることとなりました。

今回は、Before/Under コロナ、それぞれの授業を受けての感想を書きます。

Before COVID(つまり、通常のキャンパス授業

19年9月より、バルセロナキャンパスで授業が始まりました。

IESEでは、8~9人程度のチームと、約70名の全体クラスが大きな学びの場です。

自分のチームの国籍構成は、アメリカ、カナダ、メキシコ、ペルー、ブラジル、インド、スペイン、ドイツ、日本でした。業界構成も、弁護士、PE、ヘルスケア、消費財、航空宇宙、コンサル、エンタメと、聞いていたとおりDiversity全開のチームでした。

チームワークを通してハードスキルとソフトスキルの両方で学びがありました。

ハードスキル面では、現実のビジネスに即した知識を習得できました。これは、多様な業界出身者でチームが構成されており、授業で扱った理論やフレームワークを、それぞれ前職でどう使っていたか、経験を共有できる場が多くあったからです。

また、細かいところでは、ファイナンス出身者が作るエクセルの複雑なモデルや、コンサル出身者が作る美しいパワポなど、実際に見て学ぶこともできました。

ソフトスキル面では、リーダーシップを磨くことができました。前職では、同じ国籍・同じ業界の人と話すことが多かったので、前提となる知識・文化が、常識として共有された状態で進めていましたが、ここではその常識が通用しません。自分の意見を誰にでもわかりやすく、かつ他の人の意見をしっかり聞きながら、チーム全体を納得させて進めていくリーダーシップが身につきました。

全体クラスでは、教授と学生の議論だけでなく、学生同士も活発に議論が行われます。ここでは、チームよりもさらにグローバルな環境(自分のクラスは約40か国から学生が集まっていました)で知識や経験が共有されます。通常、授業前に、チームで予習をするのですが、全体クラスではチームで議論をしただけでは出てこなかった意見が多く出てくるため、学びが一層深くなりました。

Under COVID(つまり、オンライン授業

3月より、新型コロナが蔓延し始め、IESEもオンライン授業へと移行しました。

COVID前から、前述のチームワーク&クラスの授業内容は変化ありませんでした。チームワークも資料の画面共有と通話ができれば、問題なく進行できました。チームで実際に企業のコンサルティングをする授業がありましたが、それもオンラインで何度も打ち合わせをし、最終プレゼンまでオンラインでやり切りました。

変化のあった点としては、これはオンラインだからこそできることですが、授業内で普段のチームとは異なる5名程度のスモールグループで、議論する機会ができました。今までチーム以外の人と一緒に作業することはめったになかったので、これは新鮮な体験でした。一方で、全体クラス内の議論は、アクティブさが若干失われました。特に、学生同士の議論というのがオンラインの場合発生しづらく、学生と教授間の議論が必然的に多くなりました。

以上、Before/Underで受けた感想を書いてみました。提供される授業内容がオンラインでも大きく変わらなかったことは非常によかったです。とはいえ、2年生の授業からは、再びバルセロナキャンパスでみんなと膝を突き合わせて議論したいなと思っております。

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