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Japan Trekを振り返って

 こんにちは、今年5月にIESEを卒業したIです。卒業して、ようやくゆっくりと2年間のMBA生活を振り返る時間ができましたので、今回は、今年3月24日から31日にかけて実施したJapan Trekについて、ざっくばらんに振り返ってみたいと思います。

1. 旅程の概要

 今回のJapan Trekの旅程は、
3月24日:大阪3月25日~26日:京都
3月27日~28日:箱根
3月29日~31日:東京
という、日本に一度来たからには体験してもらいたいことをふんだんに詰め込んだ、かなり欲張りな内容にしました。参加者が約90名という大所帯ということもあり、日本人は私を含めて計6名が同行しました。

大阪にて。定番ですね。

京都にて。和装に身を包んだIESE生もいます。

 全体イベントとしては、京都・箱根の有名な観光スポット巡りに加えて、初日の24日にはウェルカムパーティー、2日目の25日には京都のクラブでバーティー、30日にはフェアウェルパーティー(屋形船・クラブ)を実施しました。そのほか、参加者の要望や等に応じて、個別での観光やディナー、カラオケパーティー等、日本文化を更に深く知ってもらえるようなイベントも開催しました。

屋形船で乾杯

2. 参加者の反応

 一言で言うと、大絶賛と大好評の嵐でした。今でも参加者からは“Japan TrekがMBA生活でのHighlightだ!”、“また日本に行きたい!”という声を聴きますし、参加者から口コミを聴いた同級生から“お金が貯まったらすぐに日本に行くので、アテンドよろしく!”と言われることもしばしばあります。また、一部の参加者からは、Japan Trek実施後にThank you dinnerを開催してもらうこともありました。

 何が参加者の心に響いたのでしょうか?個人的な憶測も入りますが、いくつか取り上げたいと思います。

 一つ目は、有名な観光スポット(神社・寺・山など)や温泉が、外国ではなかなか見られない・体験できない場所であったことかなと思います。特に、いわゆる“インスタ映え”する場所では、参加者がこぞって携帯を構えて写真や動画撮影に勤しんでいました。企画者の立場としても、“日本でしかできない体験を”という信念ですべての企画を練っていましたので、参加者の皆が喜んでいる姿を見て、大変嬉しく思いました。

箱根の旅館にて。大学生のころを思い出します。

 二つ目は、どこに行っても、外国に比べて安い値段で、美味しいご飯が食べられることだったかなと思います。日本人同行者全員、Japan Trek中は、ひっきりなしに、“美味しいてんぷらが食べたい”、“ラーメンでおすすめはないか?”など食に関する問い合わせを受けていました。バルセロナで食べられるご飯も非常に美味しいですが、値段を加味すると、やはり日本で食べられるご飯に軍配が上がるのも納得できるなと思います。

 三つ目は、個別アレンジの中で、日本人がいないと行けない食事処やスポットを紹介できたことかなと思います。悲しいですが、Tripadvisor等の限定的な情報リソースや言語の問題等から、外国人観光客の方が行くことのできる場所は自ずと限られてしまう、というのが日本の現状です。Japan Trek中は、我々日本人同行者のこれまでの知識と経験、センスに裏付けられた、“日本ならでは”を体験できる食事処(ローカルな懐石料理等)やスポット(スナック等)に案内することができ、参加者の皆も非常に喜んでいました。

 四つ目は、Japan Trekに関する案内の開始から、料金・人数の確定やしおり作り、当日の運営に至るまでJapan Trek全体が、(他のIESE内のイベントと比べて笑)きちんと企画され、そして企画どおりに実施された、ということかなと思います。日本人としては、当たり前なことなので、ピンと来ないかもしれませんが、外国人にとっては、それが満足したところだったらしく、“Japan Trek is the most organized event I’ve ever seen during these 2 years”(IESEの2年間で一番よく組織されたイベントだったよ)との声を多数聴きました。

新幹線にて。誰一人乗り遅れることはありませんでした。笑

 最後は、もちろん、企画・運営側の我々日本人同行者も、全力でJapan Trekを楽しんだことかなと思います(笑)。

 このようにJapan Trekは、参加者の皆から大絶賛され、参加していなかった同級生からは羨望(後悔)の的となりました。なぜこのような盛会につながったのか色々と思索を巡らせていますが、個人的には、参加者の皆のノリの良さはもちろん、事前の入念な準備と日本人としての“おもてなし”精神、そして、個性溢れる日本人同行者6名の経験・知恵・体力の集大成が、このようなJapan Trekの盛会へと繋がったと確信しています。

3. 日本人としての気づき

 Japan Trekの中で、参加者の皆から質問を受けたりする中で、いくつか日本に関していくつか気づきがありましたので、それもご紹介させていただきます。

 一つ目は、外国人は、日本人が丁寧で礼儀正しいと感じる、ということです。具体的に日本人の何がという点は特定できていませんが、おそらく会話する時の声のトーンやお辞儀、作法などから、丁寧で礼儀正しいと感じているようです。日本人の視点から、そのように感じたことはありませんでしたので、新鮮な発見でした。

 二つ目は、道路や電車のホーム等にゴミ箱がない、それにもかかわらず、ゴミ等が放置されず綺麗に保たれていることです。私が留学に行く2年前よりもゴミ箱の数は確かに減ったなという印象です。他方で、確かに道路等はきちんと清掃され、ゴミ等がそのままになっているという状態はほとんど見ませんでしたので、日本の衛生環境は大変良いのだなと実感しました。

三つ目は、少し偉そうになって恐縮ですが、日本は、英語力次第でまだまだ伸びる余地が十分あると感じたことです。日本の中でも、ザ・観光スポットやTripadvisor等に掲載されている食事処・バーでは、英語でのコミュニケーションに特に問題ありませんでしたが、それ以外の場所では、一部、英語メニューはあるものの、日本人同行者が通訳しないとコミュニケーションがままならないという事態がまま見受けられました。逆に言うと、それを改善すれば、日本の良さを更に伝えることができるということなので、日本にも、まだまだ可能性があるなと感じた次第です。

4. 最後に

 ここまでつらつらと取り留めもないことを書き連ねてきましたが、要するに、参加者全員が“日本”を心から堪能し楽しんでくれて、また、我々日本人同行者としても、一緒に楽しめただけでなく、“日本”に対する見方を見直すことができて、一生忘れられない大変良い思い出になった、ということです(ありきたりですが笑)。

 来年も、IESEの伝統であるJapan Trekを実施予定であると聞いていますので、今年以上の盛会を祈念して、本稿の締めとさせていただきます。最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

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