キャリア

ベルギー クラフトビール会社のインターンシップ

IESEでは、19か月のプログラムの場合、6月~8月の3か月が夏休みとなります。この間、学生はそれぞれ、企業でのインターンシップ、あるいは起業プログラムに参加することが求められます。

この夏、ベルギーのクラフトビール会社のインターンシップに参加してきました。今回は、このインターンに決めた理由や感想について書いてみたいと思います。

1. インターン概要

私のインターン先企業は、ベルギーのHerseltという街に本社のあるクラフトビールのスタートアップで、製品は基本のベルギービール3種類(ブロンド・ダークエール・ストロングエール)に加え、ワインとビールをMixした新製品の計4種類があります。

タスクは主に以下の2点でした:

(1)新製品のベルギー内のMarketing/Sales: Marketingでは、ブランディング、価格戦略、プロモーション戦略等を検討し、実際にバウチャーをデザインしたり、プロモーションイベントを行ったりしました。Salesでは、実際にベルギーの各町の小売店を訪問して新製品を説明し、テイスティングしてもらって、発注を勧めるなどをしていました。

(2)海外輸出: 上記の4製品につき、海外の輸入業者にコンタクトし、サンプル製品の送付、関連書類の準備等を行いました。

インターン期間は9週間で、その間ベルギーのLeuvenという街に滞在し、週に2日くらいオフィスに行き、2日くらいは他の町にビールを売りに行き、1日は家からリモートワーク、週末は周囲の国や町に旅行するなど、していました。

社員数は自分を除き3人と、極めて小規模な会社です。オーナーは10年間ビールを醸造しつづけている技術面のエキスパートで、加えてIESEのAlumniがビジネス・ファイナンス面のサポート、最後の一人がSales担当です。週に1~2回ミーティングに参加するのに加え、週末は皆でオーナーの家でビールを醸造したり、飲んだりと、プライベートでも仲良くさせていただきました。

2. インターン志望理由・選考フロー

IESEには、国・企業規模・業界・機能を問わず、様々なインターンシップの募集が集まってきます。その中で、私がインターンシップを選ぶときに重視していたのは以下の3点です。

・       勤務地: 欧州を中心に探しました。過去日本でしか働いたことがなく、海外企業の働き方や文化を知りたかったためです。

・       企業規模: スタートアップ・中小企業。前職では企業規模の小さい会社とはほとんど関わりがなく、スタートアップの考え方や働き方が気になったためです。

・       機能: 自分のスキルをある程度活かせるもの、かつ、可能であれば新しいチャレンジもしてみたいと考えていました。今回のインターンはマーケティング(ある程度経験済み)・セールス(未経験)ということで、ちょうどいいバランスだったのではないかと思います。

なお、インターンシップ選択において、その後のフルタイムオファーの可能性は重要なポイントですが、私の場合は社費のため、特に意識していませんでした。今回のインターン先はフルタイムオファーの可能性はないと最初から言われていたので、特に社費生にはフィットしていたのではないかと思います。

インターンは国や業界・企業規模により募集フローや時期が異なりますが、スタートアップの場合、夏休み直前の3~5月に一気に募集が増えます。私の場合は、4月末のスタートアップキャリアイベント(オンライン)にてこの会社のピッチを聞き、ここだ!と思いイベント終了直後に履歴書と志望理由書を送り、当日夜にオファーをもらいました。コンサルやTech企業などでは明確なフローがありインタビューも複数回あることが大多数ですが、選考フローの柔軟さ・速さに早速スタートアップらしさを感じました。

3. インターンを通しての感想

もう一回夏休みがあったら迷わず同じインターンを選ぶほど、総じて最高の経験でした。特に印象に残ったポイントを挙げてみます。

 3.1. スタートアップならではの働き方:

前職(コンサルティング)では、プロジェクト内容は戦略・企画が基本で、戦略実行で自分が手を動かすことはありませんでした。また、各機能が分化されており、自分の担当範囲以外の内容(事務作業等)は他の担当者に任せることができました。一方、小規模の企業においては、リソースが限られているため、基本的に最初の戦略・企画から実行まで、全て自分でしないといけません。具体的には、プロモーションイベントを企画したのち、実際にワゴンで売り子をしたり(大学生ぶりでとても楽しかったです)、輸出にあたってサンプル品の国際発送を手配して梱包・書類作成・運び込みをしたり、といった感じです。オペレーションのスピード感や現場ならではの苦労など、学びが多かったです。

 3.2. ベルギーの素晴らしさ

ビール好きにとっては天国のような場所です。カフェで店員さんに向かって小指を立てるだけでビールが自動的にくること、どのカフェでも平均10種類程度のビールを置いていること、一般人でもビールについて熱く語り合えることなど、いいことだらけです。加えて、人が皆本当に優しく、Airbnbのホストファミリーも会社のメンバーも家族のように接してくれました。卒業までにもう一回皆に挨拶に行きたいと思うくらい、思い出に残る滞在になりました。

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