バルセロナ生活情報

Barcelona 実際来てどうだったか?

IESE Class of 2025のOです。早いものでバルセロナに来てからもう5か月が経ちました。もしかすると旅行でバルセロナに来たことのある方はいらっしゃるかもしれませんが、留学生活を考えると実際住むとどうだろう?と思われる方は多いと思います。そこで今回は私の経験に基づいてバルセロナ生活 理想と現実 を書いてみました。

私(O氏)のバックグラウンド

・既婚・単身・社費・30代
・学校近辺に賃貸を借りて一人暮らし
・海外経験:南米に仕事で居住(1年未満)、あとは出張・旅行。欧州は今回初めて来ました。
・食べることが何より好きなので。スクール選びも食べ物がおいしい街かどうかが最優先
・散歩も好きなので、車でないと生活できない街や治安が悪くて街歩けないのもNG
 …というわけで、MBA行くなら欧州一択でした。

来る前の予想

・アメリカや南米と比べると治安はいいが、スリなど軽犯罪は多い
・東京ほどでないけど、大都会。街並みがおしゃれ
・気候がいい
・ご飯がおいしい
・公共サービスが優しくないなど、生活の利便性は日本に劣る

来てから

〇街全般編

・ガウディの建築だけでなく、街中のビルもデザイン性にあふれており、散歩していると絵画の中にいるような気持ちになれる。ほかの欧州の大都市と比べて道路が綺麗で、ひび割れていたりガムが吐き捨てられているような道がすくないです。
・明るい人、親切な人が多い気がします。この前も、スーパーのお肉コーナーのおばちゃんに片言のスペイン語で質問すると、(ヒマだったのもあるかもしれないが)肉についての単語を一つ一つ教えてくれました。
・スペイン第二の都市なのですが、高層ビルはとても少ないです。海沿いの新開発地区にチラホラある程度で、なんとなく半分都会で半分田舎のような感じがします。あくせく働くような企業も少なく、ロンドンやニューヨークと比べると、資本主義の香りがあまりしません。でも面白いスタートアップ企業はたくさんあります。
・東京と比べると、スーツで街を歩くビジネスマンっぽい人を全く見ないので、「スペイン第二の都市がこれで大丈夫か!?」と最初思いました(今も若干思っている)

〇治安編

・私が比較的落ち着いたサリア地区周辺で生活しているのもあるが、今のところ全くスリなどの犯罪にはあっていません。防犯のために財布にはチェーンを付ける、混んでいる場所ではかばんは前掛けにする、現金やデビットカードの現物の利用は避け、Apple Payでのタッチ決済で払うようにする、は心がけています。
・学校の飲み会は中心部のアシャンプラ地区、グラシア地区で行われることが多く、20時スタートで深夜まで続くことが多いのですが、そうしたときはタクシーか、店がディアゴナル大通り沿いなら歩いて帰っています。(先日パーティーが午前4時ごろまであったが、かなり人通りがあった)。ナイトバスや深夜の地下鉄は酔っていると危険なので避けています。
・とはいえ、在住の日本人から旧市街で強盗に会いそうになったとか聞きますし、犯罪は確かに存在するので、油断はしてはいけないです。

〇公共インフラ編

・バルセロナ中心部は網の目のように①バス、②地下鉄、③トラム が張り巡らされ、Google Mapアプリで経路検索も容易なので移動に困ることはないです。しかも①、②、③をすべて1枚の交通定期券(月20€くらいで安い!)で乗り放題なので東京の交通インフラより快適かもしれない。ただしスペインの交通システムは都市ごとにばらばらで互換性もないので、旅行で別の町に行くと全然ルールが違って困惑します。
・タクシーは1台ごとに管理番号が振られて追跡も容易なので、不正行為のようなものはほとんど起きず、中心部内の移動なら10-25€くらいでそこまで高い印象はないです。ただ乗りたいときにつかまらないことが多いので、Cabify、Uberといった配車アプリを使うことが多いです。
・空港へのアクセスはかなり良い。バルセロナ市街から空港はタクシーだと30-40€程度、空港バスなら6€、地下鉄、鉄道でも行けて、大体3-40分程度の移動時間になる。近隣の欧州諸国には1~2時間程度のフライトでいけ、閑散期であれば往復100€以下でチケットが買えるので、週末はリスボンに小旅行、というのも可能です。
・大きな道路には車道内に自転車用レーンが設けられていることが多く、電動キックボードもここを通る。ここまではいいのだが整備が不完全なため途中で突然自転車レーンが消え車道に放り出されたりして困ったことも。スペインの別の都市に行ったときはきちんと整備されていたので、古い建物が多いバルセロナ特有かもしれないです。
・公共サービスの対応はかなりストレスがたまりました。必要な書類や制度がよくわからないし、窓口の担当者によって対応が異なります。
・一番ひどかったのは、在留カード(TIE)の有効期限が人によって1年だったり2年だったりしたこと(2023/10時点の法律上はIESEのプログラム期間の2年になるのが正しい)。1年だった私は今年また同じ申請をしないといけないです。

〇おうち編

・バルセロナは一軒家のようなものはほとんどなく、ピソと言われるアパートがほとんどです。町中の建物は、中心部のショッピング地区であっても、1階が店舗で2階以上がアパートという建物が多いです。HermesやLoeweなど高級ブランドが並ぶグラシア通りでもそのような感じだったのは驚きました。
・家具・家電付きのアパートがほとんどで、生活の立ち上げは楽だった。一方家電のクオリティはどうしても日本製品には劣り、例えば私の家はIH調理器の温度が最大まで上げても低く、炒め物を作るときに苦労しています。
・水回りはあまり満足していません。バルセロナは硬水なので、水道水は飲めないし最初は肌が荒れたりしました。またシャワーの温度や水量はあまり安定していない気がします。あとウオッシュレットは勿論ないです。別の街のホテルに泊まった時ウオッシュレットがあって感動したのですが、日本人しか使わないため(?)あまりメンテされておらず、動かなくて悲しかったです。

〇お食事編

・食事は本当においしい!Pimientos de Padronという、しし唐の素揚げみたいなタパスがお気に入りになりました。オリーブオイルと塩で味付けしたシンプルな料理が多いので、日本人にはなじみやすいかもしれないです。
・シンプルゆえにだんだん飽きてくるので、各国料理のレストランに行ってもいいと思います。日本人の同期内では一時期ペルー料理がブレイクしました。日本食の美味しいレストランもいくつかあります。
・高級店に行かない限り、飲み会をすると大体一人30~40€(5~6千円)くらいなので、東京とあまり変わらない出費のはずです。
・飲み会は基本20:00スタートで、店の開店時間も20:00~が多い。シエスタをとらない(IESE生は予習とかで忙しいのでとらないというか、とれない)場合、どうしても夜型ライフスタイルになります。
・酒税が日本より低いらしく、ビールは2€くらいで安いです。プリン体が気になる私はワイン派です(下図)。

〇お買い物編

・スーパーは21時~22時ごろまでやっているので便利です。肉は日本と同じ程度の価格、トマトなどの野菜は日本より安いかもしれないです。
・これは気にしすぎかもしれないですが、その辺のスーパーだと店内にコバエが飛んでいることが多いのですが店員も客もあまり意に介している様子はないです。なので私は野菜を買うスーパーを選んでいます。スペインの成城●井こと、Origenという高めのスーパーがお気に入りです。
・そのほかIKEAやZARA Homeがあるので日用品は揃えやすいです。日本の製品が欲しければユニクロや無印良品があるはあるんですが、為替レート考慮しても日本の2~3倍なので、長く使うものであれば日本で買って持ってきたほうがいいです。

〇気候編

・食事に次ぐバルセロナの魅力だと思います。最後に雨降った日が何月か覚えてないくらい晴れの日が多いです。私はまだ傘を買ってません。雲一つなく晴れた日にビーチを散歩したり、海沿いのベンチで本を読んだり飛行機雲を眺めていると楽しいですね。
・気温も12月末で日中は15度前後であまり寒くないです。2024/2月現在、今年はだいぶ暖冬らしいですが、冬はもう終わったといってもよく、日中は20度くらいまで気温が上がります。夏は暑いですがそれでも32-3度程度の日が多く、日本の方が暑いです。
・夏は22時ごろまで明るいのでお出かけが楽しい。しかし冬は逆に日の出が8:00くらい、日没が17:00くらいなので、差が激しいです。特に朝は陽の光で目覚めようとすると学校に間に合わないので、まだ暗い中ふとんから這い出さないとといけないのが少し大変です。。

〇スペイン語編

・良くも悪くも「東京と同じ程度に英語が通じる」というのが印象。観光地やある程度の規模の施設や店舗では英語が通じるが、逆に例えばローカルなスーパーではスペイン語しか通じないです。ちなみに、バルセロナではスペイン語以外にカタルニア語も公用語であり、スペイン語だと思った単語が辞書になくて焦ることも多々ありました。
・基本的なフレーズ「これいくらですか?」、「これください」、「カード払いにします」、「袋ください」はスペイン語勉強する気がなくとも覚えておいた方がいいと思います。

〇小さな幸せ/細かなストレス編

・スーパーで買った適当なチーズ、ハム、ワインがめちゃくちゃ美味しかったです。
・日本でも話題になっている電動キックボードを購入して通学に使っていました。通学だけでなく、愛機(下図)で、静かな夜のサリアの街をかっ飛ばすのはいい気晴らしだったのですが、近年電動キックボードのバッテリー爆発事故が起こっているらしく、大家に危ないから手放してくれと要請され、泣く泣く同級生に売却しました。

〇総論:ちょいちょい不満はあるけど、楽しい!

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