バルセロナ生活情報

バルセロナ生活費シリーズ第2弾

Class of 2018のKです。バルセロナで暮らして21ヶ月が過ぎ、IESEからの卒業から早2週間。バルセロナを離れたことにむしろ戸惑いを感じる今日この頃。が、思い出してみると2年前はバルセロナでの新生活にワクワクしながらも、様々な点に大きな不安を感じていました。特に「お金はどれくらいかかるのだろう」といった点は、あまり予想もつかず、情報も少なかったので、非常に手探りだったように思います。

新入生の皆様ないしはIESEやESADEといったバルセロナに所在するビジネススクールへの入学を考えていらっしゃる皆様におかれましても、「実際の生活はどうなのだろうか?」「バルセロナ生活の出費はいかほどなのだろうか?」という点について、私と同様に不安を持たれている方もいらっしゃるかと思います。その不安が少しでも解消されればと思い、今回は、バルセロナ生活費シリーズ第2弾(にして最終章)をお送りしたいと思います。

さて、前提条件になりますが、私の生活プロフィールを簡単に申し上げると、

・妻&未就学児2名帯同(帯同家族計3名)

・上の子は幼稚園に通学

・家族全員がIESE提携のAXAの医療保険に加入

・家族での外食は月に3〜4回程度

・夫婦ともに勉強すべく、カフェを週5回程度利用

・IESEでの食事は主として食堂を利用

・IESE関係のディナー・飲み会には週1程度で参加(私単独での出席)

・自家用車非所有

という感じです。

この記事では、恥ずかしながら、直近半年(2年次11月初め〜4月末まで)における私たち家族の全出費(除:住居費・水道光熱費及び旅行費)を公開しつつ、簡単に解説したいと思います。

まず結論になりますが、データが詳細に見られる直近6ヶ月間の支出をみると、期間中の出費はほぼ10,000ユーロでした。内訳は以下の通りですが、数字は丸めています。

1)    娘の幼稚園代:3,600ユーロ(600ユーロ/月)

子どもが通った保育園は、スペイン語・カタラン語のみならず、英語での教育も行うインターナショナルな幼稚園だったということもあり、高めの値段を設定していたように思います。ただ、子どもも楽しそうでしたし、意外な副次効果として、私も妻も幼稚園の先生とのコミュニケーションを通じてスペイン語が少しだけ上達しました。これに加え、IESE以外でも、同世代のお父さんお母さんとお知り合いになることもでき、古今東西いろいろな国の人たちの子育て・ライフワークバランスの達成方法について意見交換できたのも面白かったなぁと思います。

2)    AXA保険代:1,800ユーロ(1人100ユーロ/月×3名)

選べばおそらくもっと安いプランがあると思うのですが、IESE提携のAXAの保険だと、AXA提携の病院でのほぼ全ての医療費が無料になります。一定の条件はあるものの、出産に係る全費用をも補償してくれるので、第2子がバルセロナで生まれた我が家には、結果的に非常にお得な保険プランとなりました。

3)    自宅での食費等: 1,500ユーロ(週60ユーロ程度)

食材購入については、週100ユーロ程度の上限を決めていたのですが、特段節約することもなく、むしろ贅沢をしてもあっさり目安を達成できると思います。食材はやっぱり安いです。この春、特に安かったのはサバ。1尾1ユーロ未満です。毎日サバだと月30ユーロ!

なお、この出費には子ども用のオムツへの支出も含まれています。日本だとオムツは1枚10円程度ですが、最もメジャーなブランドであるDodot(授業でDodotのマーケティング戦略に関するケースを扱ったりして、子持ちの学生には結構面白いものでした。)だと1枚20円程度とだいぶ高いので、結構大変です。スーパーマーケットのPBだと15円程度まで値下がりします。

4)    妻の語学レッスン代等: 1,000ユーロ(週40ユーロ程度)

日中私が学校に通っている間、妻もスペイン語を習うほか、気分転換を兼ねて、ヨガやフラメンコの教室にも通っていました。スペイン語は週2〜3回、ヨガ・フラメンコは合わせて週1回程度。子どもを連れて行っても大丈夫な教室を選んで通っていました。

5)    外食:800ユーロ

外食は本当に高いです。大体1人10ユーロ〜40ユーロが通常の価格帯ですが、子連れで行くようなレストランは大体1人10〜15ユーロの価格帯が多かったため、私たちはかなり少ない金額で済みました。

なお、外食に関する各国の物価を測るのに、最も有名かつ簡便な係数として「Bic Mac Index」(要は各国のビックマックの値段を比べるもの)がありますが、スペインではセットで7〜8ユーロ程度です。

6)    IESE関係の出費:500ユーロ

主な費目は、IESE内での飲食及びIESE関係のディナー・飲み会の2点です。

IESE内での飲食は、ランチが6ユーロ程度&コーヒー1杯1.3ユーロ。1年次は、1日合計10ユーロくらい使っていたように思いますが、2年次は履修科目のスケジュールの関係で昼食を家で取ることも多く、飲むコーヒーの杯数も大幅に減ったので、1年次に比べると支出は減少しました。

IESE関係のディナー・飲み会についても、皆が外でのディナーに飽きて、自宅で開催することが多くなったので、2年次は支出が大幅に減りました。

結果、1年次最初の半年は合計で1,000ユーロくらい支出していたように思いますが、2年次最後の半年間は500ユーロですみました。この支出額については、各学生のライフスタイルに大きく依存するところだと思います。

7)    カフェ代: 400ユーロ(1回3〜4ユーロ)

街のカフェはコーヒー一杯1.5ユーロくらい。ふと息をつきたいとき、ついつい立ち寄ってしまいます。我が家も、勉強したり気分転換したりするため、カフェを頻繁に利用していました。でも積み重なると結構消費していたことがわかりますね。反省。

8)    通信費:360ユーロ(60ユーロ/月)

家でのwifi、夫婦のケータイ(2台分)、Amazonのプライムビデオみたいなプログラム(movistar +)の3点がセットで月60ユーロのプランに入りました。日本に帰る前に調べてみたら、他にもっと安いプランがあったので、もっと節約できたと思う項目です。

9)    ほか雑費:300ユーロ程度(衣料品等)

衣料品については、ZARAをはじめとするファストファッションブランドのセールで買うと非常に安く済みます。大きなセールは年2回(7月と1月)。

上記は、サンプル数たった1のデータに基づくものなので、ライフスタイルや家族構成によって最終的な支出額には大きく差が出てくると思います。とはいえ、何も想像できないよりはいいかなと思いますので、バルセロナへいらっしゃる予定ないしご検討されている皆様のご参考になればと考え、寄稿しました。個人的には、「子どもの幼稚園への支出を除けば家族4人で月1,000ユーロ程度の支出で済む」というのは、北米・ヨーロッパの他の主要都市での生活と比較すると、バルセロナでの生活は非常にリーズナブルなのではないか、と感じています。

最新の情報については、在校生が1番よく知っているので、ご不明な点はお気軽に聞いていただければと思います。

関連記事

Coffee Chat

最近の記事
おすすめ記事
  1. 日本の中小企業活性化におけるサーチファンドの可能性-IESE Japan Search Fund Forum – IGPI グループ会長 冨山和彦氏 基調講演録

  2. “Multiplication, Not Addition”: Career Competitive Strategy – Interview with Shigeki Uchihashi of JERA Americas

  3. 『足し算ではなく掛け算』で捉えるキャリア競争戦略 JERA Americas 内橋さんインタビュー

  1. 入学審査官にIESEの入学審査についてのアレコレを聞いてみました その③

  2. IESEの教授について

  3. IESE Business School 2年生の選択授業紹介

TOP