ケースコンペ

LBS PE Case Competition

写真:LBSキャンパスにてチームメンバーと(右端が筆者)

Class of 2019のKTです。本ブログにおいて、IESE主催のケースコンペティションの経験が過去に書かれおりますが、勿論IESE以外の大学が主催するケースコンペティションにIESE参加することも可能です。今回は私が参加したLondon Business School Cinven PE case competitionについて書きたいと思います。

 ①  参加経緯

チームメイトのPE Fund出身のスペイン人と一緒にケースコンペティションに2度出ていました。その彼から面白いケースコンペがあると誘いがあったことが出場したきっかけです。私はファイナンスや投資に関するバックグラウンドは無く、最初は躊躇しましたが、思い切って参加してみることに決めました。IESEの主なチームメンバーのバックグラウンドは、以下です(全員一年生)。

(1)   スペイン人:投資銀行、PEファンド出身
(2)   スペイン人:コンサルティング出身
(3)   アメリカ人:マイクロファイナンス出身
(4)   私:コンサルティング出身

②  参加校と参加者のバックグラウンド

欧米のトップMBAスクールが参加していました。欧州からはLBS、IESEの他にOxford Said, INSEAD。米国からはUC Berkley HAAS, Columbia Business School, Northwestern Kellog, MIT Sloanという顔ぶれです。人種も多様で日本人は私一人。バックグラウンドはPEファンド、戦略コンサルティング、アントレプレナーといった強力な経歴を有する学生が多く、正に真剣勝負の様相でした。

③  ケースコンペティションの内容

自らがPEファンドの投資担当者として、上場している米国の実在する会社を対象に投資プロポーザルを作るというものでした。プレゼンに含むべき内容は一応ガイドとして提示されておりますが、基本は全て自由。学生達は自分の知見、経験を基に調査・分析し、プレゼン及びLBOモデルを作ります。

私は主に市場・競合分析や、パワーポイントのデザイン総括等を行いました。IESEの一年生三学期のハードな授業と並行してプロポーザルを作成しなければならなかったため、予習そっちのけで深夜までスライドを作るなど、かなりのことを犠牲にした記憶があります。しかしながら、LBOモデルの作成やイグジットの検討など、今まで経験が無い要素について友人と議論し、プロポーザルを作り上げていく過程は一年生の思い出の中で最もエキサイティングなものだったと思います。

④  当日の様子

ケースコンペティション当日は、参加校が2つのグループに分けられ、予選が行われました。我々のチームはMIT, Columbia,INSEADと競うことになりました。審査員はロンドンの著名なPE FUNDの投資担当者やBainのコンサルタントなど歴戦の猛者揃い。当日は早起きし、事前にカフェに集合してプレゼンの練習をするなど、万全の準備で飲みました。

我々のプレゼン、質疑応答共に大きな問題は無く終了し、なかなか高い評価が得られたのではないか、とメンバー間では考えておりました。しかしながら、結果はMITの勝利。その後、もう一つのグループの勝者LBSとの一騎打ちが行われ、全参加者の前で両校がプレゼンをしました。

IESEチームメンバー全員が良い仕事をしたと考えていたため、予選敗退には相当なショックを受けてましたが、MIT、LBS両校のプレゼン内容は圧倒的でした。特に対象会社のバリューアップについて非常に深く考え抜かれており、自分たちの提案の浅薄さを思い知らされ、納得の敗北でした。

両校プレゼン後、最終結果が発表されました。結果は・・・・MITの勝利。提案内容は両校とも素晴らしかったものの、より投資実現可能性のある提案を行ったことが勝利を分けたようです。

その後は参加者間とのカクテル、チームメンバーでの打上げとなだれ込みました。バルセロナの安い値段感覚でロンドンのビールを飲みまくり、フィッシュアンドチップスを食べ物凄い出費になりました・・・が、自分たちの改善点、成長可能性を知り、とても楽しい一夜となりました。

⑤  総括

IESE一年生のカリキュラムはハードで、正直授業の少ない他大学のケースコンペに参加するには非常に不利な状況にあると思います。しかし、そのような状況の中でも頑張って参加したからこそ良い経験になったかなと考えています。

また、自分はあまりMBA受験時にランキングを意識していなかったのですが、ランキング上位のスクールにはケースコンペのような他大学との交流イベントで声がかかりやすいという利点があると思います。更にどんなに専門的で難しい課題に対してもアプローチできるバックグラウンドを持った仲間を必ず見つけられるというのもトップスクールの大きな利点です。IESEに来て良かったなと改めて認識した経験にもなりました。

二年生となりましたが、是非また次の機会を・・・ということで次はRotterdam School of Managementが主催するケースコンペティションに参加することにしています。IESE Lifeも残り少なくなってきましたが、常に密度濃く生きて行きたいな、ということで引き続きこういった機会に挑戦し、またブログでご報告できればと思います。

関連記事

Coffee Chat

最近の記事
おすすめ記事
  1. Surpass Boundaries with Humility and a Spirit of Respect: An Interview with Mr. Kadokura, CEO of APCE (AGC Pharma Chemical Europe)

  2. 謙虚な心とリスペクトの精神で与えられた「枠」を超えよ―APCE(AGC Pharma Chemical Europe) CEO 門倉さんインタビュー

  3. IESE Japan Search Fund Forum – 投資家パネルディスカッション 「サーチファンド起業の意義」

  1. 入学審査官にIESEの入学審査についてのアレコレを聞いてみました その②

  2. MBA1年目を振り返る―10年追い続けた夢が叶うまで、そしてその後の軌跡

  3. IESEの教授について

TOP